生藤由美先生の人気漫画「ゾッチャの日常」(マーガレットコミックス)のサイドストーリー。
まだ“ゾッチャ”と名づけられていない頃の、子ネコの成長物語。
はじめまして編・あそぼうよ編・ごきげんよう編 3つのコミックスで出版されています。
ゾッチャのおかあさん“ミリちゃん”の子育て奮闘記的な猫漫画でもあり、ゾッチャたちが生まれたてホヤホヤの赤ちゃんネコから、しっかりとした子ネコになっていく様子が描かれる成長記録を見るような猫漫画です。
子ネコの様子や顔かたちが、漫画とは思えないほどリアル感があって!それなのにとっても可愛くて愛くるしいです!繊細なタッチの絵がストーリーにマッチしていて温かい気持ちになります。
「べいびー・ぞっちゃ」
集英社ホームコミックス「べいびー・ぞっちゃ」全3巻
「べいびー・ぞっちゃ」は、集英社グループ ホーム社より単行本として発行(新書判)。デジタル版でも読めます。
「べいびー・ぞっちゃ」はじめまして編
集英社グループ ホーム社より2014年5月23日発行。
「べいびー・ぞっちゃ」はじめまして編は、screen1~screen12のエピソード。ゾッチャたちの生まれたての様子から描かれます!
生まれたばかりの赤ちゃん猫をのぞきにきた人間の子どもたちに「ネズミみたい」と言われてしまい、ぷんぷん怒る “おかあさん猫ミリちゃん” の動揺ぶりがほほえましいです!
「こんな薄毛だし 耳もぺたんこだし」
「そういえば、ネズミに似てるわ」
「わたしが知らないだけで ネコの子って 最初はネズミで生まれてくるの?」
「…時々 外でもてあそんでたネズミは…??」…などと、見慣れない赤ちゃん猫の姿に動揺、心配で仕方のない“おかあさん猫ミリちゃん”。
知らないことって、猫だって不安だろうなぁ…と、思います!
赤ちゃん猫たちの目が開いてることに感動した“ミリちゃん”の「昨日までネズミだったのに…!」と言いながら泣く姿には笑っちゃいました( ´∀` )!
日々、少し少し大きくなっていく赤ちゃんたちの姿を、じっくり楽しませてくれる漫画です!
「べいびー・ぞっちゃ」あそぼうよ編
集英社グループ ホーム社より2015年11月25日発行。
「べいびー・ぞっちゃ」あそぼうよ編は、screen13~screen21のエピソード。赤ちゃんだったゾッチャたちが、それぞれ子ネコとして自立していく様子が描かれます!
「ねえ おかあさん ボクのこと好き?」
「だれよりも?」
4匹もいる子ネコの中で、おかあさんが誰のことが一番好きなのか、気になってしかたのないゾッチャ。…でも気になってるのは子ネコたちは皆同じようで…!
甘えん坊の子ネコたちそれぞれの表情や動きが、可愛すぎます!
生藤先生の、コマ割りの空気感が、雰囲気をより細やかに伝えてくれて、猫のお話なのに泣けてきちゃうエピソードも…!
子ネコたちのふわふわした毛の感じとか、たよりない座り方とか…漫画の中の子ネコなのに手触りまで伝わるようです!
「べいびー・ぞっちゃ」ごきげんよう編
集英社グループ ホーム社より2019年10月25日発行。
「べいびー・ぞっちゃ」ごきげんよう編は、screen22~screen34・Last screenの14エピソード。
赤ちゃんから、すっかり一人前の子ネコに成長したゾッチャたちは、おかあさん猫“ミリちゃん”を心配したり気遣ったりするようになっています。
子ネコたちがもらわれて行ってしまうことを心配する“ミリちゃん”の言葉が、思いがけず胸に迫ります。
「…芙美さんはいい人だから きっと丸め込まれるわ」
「私から子供たちを取りあげて どこかへやってしまう…!」
…窓の外を見やる“ミリちゃん”の後ろ姿のページは、秀逸!
猫と人と…感情は同じかも知れないという思いを絵にしてくれる生藤由美先生は、猫とストーリーの打ち合わせをしている人かも知れませんね!
すごくリアルな猫の子育てや成長の裏側を見ているような「べいびー・ぞっちゃ」は、猫好きさんだけでなく、お子さんにも読んでほしい猫漫画です。
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